企業のV字回復を支えた構造改革とグローバル戦略。
ChatGPT のDeepResearchで徹底分析。
AI×人の洞察が生み出す
新たなコンサルティングの形を実例とともに紹介します。
1.相談内容:V字回復を遂げた要因を多面的に解明せよ
近年、ある企業が営業赤字から急回復しました。
3年で売上・利益ともに倍増という成果。
業界内では、「なんとなく話題が増えた」「SNSでの露出が増えた」と曖昧な言葉が飛び交う。
しかし、経営幹部は何かあると睨み、
「そのV字回復の要因を明らかにし、今後の施策の礎にしたい」
とネクサライズコンサルティングに相談を寄せました。
2.取り組み:ChatGPT DeepResearchを活用したリサーチ改革
本プロジェクトは短期間決戦。しかし調査事項は膨大でした。
そこで、弊社にとって初の試みとして、ChatGPTの「DeepResearch」機能を戦略リサーチに導入。
公開資料、有価証券報告書、SNSプロモーション、海外ライセンス展開など、
多岐にわたる情報をクロス分析しました。
特に効果を発揮したのが、膨大な定量・定性データに対する“仮説主導型のAIリサーチ”です。
ChatGPTに対して単なるファクト収集ではなく、
「なぜこの時期に売上が回復したのか?」「どの地域・どのチャネルで変化が起きたのか?」
といった切り口で問いを重ね、AIの出力を叩き台としてコンサルタントが深掘りを加えていきました。
さらに、2000年以降の企業情報を戦略、製品、店舗、デジタル化、顧客層の切り口で、
年次ごとに何が起きたかをDeepResearchで調査。
それだけではなく、国内、北米、アジアにおけるWeb情報も言語をまたいで調査した。
3.見えてきた3つの構造転換
調査の結果、人気や話題性は綿密に練られた戦略であったこと。
戦略立案前に実施された経営体制の刷新。
経営的視点の切り口からみた3つの転換。
これがV字回復を支えていたことが明らかに。
①収益構造改革:SKU削減と不採算店舗の大胆整理
赤字商品を6割削減し、業務量を40%圧縮。
固定費構造を抜本から見直す動きが2022年以降の利益回復に直結していました。
※SKU:在庫管理における最小の管理単位を表す言葉
②ファンベースマーケティング:SNS × リアル店舗の循環設計
SNSでの情報発信 → ファン化 → 店舗イベント参加 → グッズ購入という流れを徹底設計。
SNS施策は媒体別に戦略を変更。
Xでは告知、TikTokでは若年層との共感形成といった運用へ転換。
③グローバルIP戦略:単一製品からの脱却
長年企業を支えた主力製品から、複数の派生製品へと戦略を変更。
地域別に最適化されたライセンス契約を推進。
特に北米・中国市場での回復に注力していました。
4.成果:社内資料化と意思決定への反映
調査の結果見えてきたのは、綿密に仕組まれた人気や話題性であること。
それは、V字回復前に着手していた経営体制の刷新によりなされたこと。
更に、経営的視点での3つの転換。これがV字回復を支えていたことが明らかになりました。
もちろん、最終的な納品資料は、DeepResarchの膨大なファクト集だけではない。
ファクトから因果関係を整理。そして、「戦略シナリオ」としての報告書を作成。
この資料は、クライアント企業の経営幹部の戦略会議でも活用された。
そして、今後の国内・海外の事業展開に向けた意思決定の材料として高く評価された。
5.本事例が示す未来:AIは“補助線”、洞察は“本線”
ChatGPT DeepResearchは、情報の幅とスピードにおいて従来のリサーチを凌駕します。
しかし、それを“意味ある仮説”として紡ぎ、戦略的示唆にまで高めるのは人の洞察力です。
ネクサライズコンサルティングでは、AIと人の強みを掛け合わせることで、
単なるリサーチにとどまらない“経営の打ち手”を共に描き出します。
ネクサライズコンサルティングでは、AIを活用した戦略支援をはじめ、
複雑なビジネス課題に対するコンサルティングを提供しています。
DXの次の一手を考える企業様、ぜひご相談ください。
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辻村裕寛(つじむらやすひろ)代表取締役兼CEO
IT系ベンチャー企業、SIer、コンサルティングファームを経て独立起業。現在は、働きがいと豊かさで次世代が夢を描ける社会を創るをMissonに、企業業と働く人々へのコンサルティングで持続的な変革を支援し新しい価値を創造ことをvisionに掲げ活動しております。お客様には①「変化を見抜き価値を創る」コンサルティング、②「学びで育む次世代の成長」を支える研修講、③「知恵を届け未来を動かす」執筆サービスを価値としてお届けしております。